因縁の対決~【超特殊許可】荒鉤爪狩猟依頼(前編)

一つ、話をしよう。





それは、モンハンというゲームに触れてからというもの、ただ一種類のモンスターに執着し続けたとある笛厨のお話だ。





モンハンに触れて間もない頃、ソイツは「忍び寄る気配」というクエストで轟竜ティガレックスと対峙した。


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当時、アイテムはおろか装備すら整っていなかった。
触ったばかりで操作もおぼつかないガンランスで、必死になってその猛攻をガードで凌ぐコトしか出来なかった。


そこにあったのは、漠然とした絶望感―――


攻撃の糸口を見つけられないままガードを固め続けたが、スタミナは瞬く間に削り取られた。
ガードもステップも出来ないまま突進で轢き殺されるその悲惨な光景を、何度見たかは分からない・・・。


色んな武器を担いで挑戦しても、結果は大して変わらなかった。
開幕10秒でキャンプ送りにされたコト等、珍しくもなかった。

・・・それもそうだろう。

攻撃にそれぞれ判定があるコトも、肉質はおろか何処を攻撃したら弾かれずに済むのかも分からないような初心者が勝てる程、ティガレックスは弱くはなかったのだ。


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さっきまでは弾かれなかった頭を攻撃したハズなのに、弾かれていた。

当て方補正という、斬れ味ゲージが黄色以下のときに攻撃をした時のタイミングで攻撃の威力が変わる仕様等、当時始めたばかりの人間が気づくハズもない。

ただそれでも、他の部位よりは弾かれにくく怯みやすい頭を攻撃し続けるしかないと思った。
攻撃が効かないのなら―――と、砲撃を絡めた戦い方を思いついた。


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ガウシカですら装填数の5発を全て撃っても倒せない程度の威力しかない砲撃で、必死になってティガレックスを攻撃した。

利点は攻撃しても弾かれないというだけ、砲撃をした直後は例えピンチに陥ったとしてもステップやガードに移れないという決して無視できない問題点を、その時に気づかされて背筋が凍ったのを覚えている。


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ガンランスで攻撃していれば、尻尾を切れるコトを始めて知った。

尻尾を切れればガードをしなくてもいい攻撃が増えるというコトに気がついた。
その後は初心者演習で使えた爆弾や閃光玉を作れないものかと色々試して、調合という操作を覚えた。

爆弾を当てれば捕獲が出来るという大きな誤解をしていたコトも今となっては懐かしい。
偶然落としてしまった生肉をティガが食べる瞬間を目撃して、罠肉という概念に気がついたのもその頃だった。




それは攻略サイトの存在すら知らなかった頃の話、何もかも手探りで見つけるしかなく何も分からなかった駆け出し時代



そのクエストをクリアするのに、ただの納品クエストをクリアするのに何日かけたかは分からない。


本当に長い時間をかけて、何度も何度も乙を重ねてアイテムの使い方を覚えて、ようやくティガレックスを捕獲するコトが出来たが、そのクエストで討伐するコトは遂に適わなかった。



思えば、この瞬間からその笛厨とティガレックスには因縁が出来ていたのだろう。



どんなに頑張っても納得のいく攻略が出来なかった初めての相手・・・


そしてそれ以降ソイツは、何度も超えるべき壁として立ち塞がった。


ある時は村上位の緊急クエストとして、

またある時は村最終のモンスターハンターというトラウマとして・・・



そしてその過程で担ぐ武器は狩猟笛に変わり、今の笛厨の原型ともいうべき形が出来上がった。



幾度となく苦しめられ、死闘を繰り広げていく末にソイツはいつしか、自分の中で特別な存在へと変わっていった。


当時始めたP2Gの看板モンスターであるナルガクルガよりも、初代看板モンスターであるリオレウスよりも―――自分にとってモンスターハンターというゲームで特に印象が強かったのは、このティガレックスだった。



後にモンハンの師匠ともいうべき人と出会い、立ち回りの酷さを指摘されて以来、集会場上位のティガレックス2頭を2人だけで戦うようになった。
立ち回りを修正するのに最適だから、と回避性能を付けずに戦わされて、何度キャンプ送りになって笑われたコトだろうか・・・。


「怒り時は咆哮のタイミングも違うんだから、闇雲に避けてたらダメだよ」
対面して左側には行くなって、私言わなかったっけ?」
「回転尻尾に近づき過ぎるから風圧にやられるんだよ、距離さえ取れば攻撃し放題なんだから
「離れすぎてるから噛みつきに当たるの、言ったでしょ?ティガの腋は通り道って」
「違うんだよ、振り向きに合わせて一歩ズレる!そうやって軸をズラせば突進の軌道からは外れるんだって何度言えb(ゴメン師匠・・・意味わかんないです)えぇ~・・・(・ω・;」



当時最高のHR9まで上がってはいたが、ゴリ押し同然の立ち回りしか出来ていなかったソイツはその上位ティガレックスでその腕を磨いていった。
野良部屋を建てる前に決まって2人だけで集まり、上位の異常震域で立ち回りを確認するのが日課だった。



練習台としては些か強すぎるモンスターだが、彼がティガレックスを立ち回りの修正に使った理由が今なら分かる。
威力こそ強烈だが、その攻撃モーションはいずれも規則正しかった。

レウスと違って回転尻尾の方向が不規則にならず、アイテムを使わなければろくに攻撃も出来ないような性質ではない。
テオのように攻撃を把握しにくいノーモーション突進を使うワケでもなく、多かれ少なかれ攻撃には決まって予備動作が存在する。
ディアブロスのように特定のスキルを持たなければ被弾が確定するといった状況は、回避さえ出来れていば起こらない。



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彼が姿を消した今でも、立ち回りに不安が出た際にはティガで立ち回りを確認するソレは続けている。

クエ回しをする機会があれば、不思議とティガを貼るコトが多かった。
それは時代が流れたMHXXの今となっても、変わらない。


素材が欲しいというワケでは、なかった。
金冠を揃えるという欲求も、それ程なかった。


ただ―――かつて敗北した相手に、あの時のアイツを倒せるようになったのかを、確認したかったのかもしれない。


今となっては挑戦するコトも出来なくなってしまった、かつてのトラウマ・・・


出来るコトならもう一度だけ、

絶望すら抱かせた、かつてのアイツと戦いたい―――




それがもう叶わないコトだと分かっていても、それが自分がティガレックスと戦いたがる理由なんだ・・・。


一番強いティガレックスと戦うコトで、それに近づけると思って狩り続けた。





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今―――笛厨の前に、一つのクエストが用意された。



【超特殊許可】荒鉤爪狩猟依頼


自分にとっては、どの超特殊許可よりもそのクエストは重く、意義があった。


かつて感じた途轍もない重圧が、そのクエストにはあった。
それこそ、かつての忍び寄る気配と近いモノを感じる・・・


いうまでもなく、今作最強のティガレックスの狩猟クエスト
罠が使えずエリア移動も出来ず、討伐する以外には逃げ場すら無いクエスト・・・




ようやく、舞台は整った―――!


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笛厨とティガレックスの因縁の対決は、遂に幕を開けたのである―――






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