回想~笛厨

思えば―――初めてなのかもしれない。

倒すのではなく、スタンを取るコトだけを考えたのは・・・。




TA(タイムアタック)というモノから遠ざかっていた笛厨が、攻略以外の目的で同じモンスターと連戦する。
そんな日が来ようとは正直、夢にも思わなかった。


ぶっちゃけてしまうと、笛厨はTAという行為そのものに疎ましさがある。

確かに、お互いのPS(プレイスキル)を磨くべく、スポーツマンシップ?に則り、コンマ1秒の差を―――自分の限界を超える為に切磋琢磨する姿は、とても素晴らしいと思う。


コンマ1秒の差を埋める為に要するのは、

・モンスターのモーションの範囲を熟知しているコト
・自分の火力を計算して怯み値、残体力を完璧に把握するコト
・そして、モンスターのクセを見抜き、各行動から派生する攻撃が出来なくなるモーションへの選択肢を殺し続けるコト

以上3点が、最低限不可欠になると思う。



凄まじい集中力と精神力を注ぎ込んでプレイしている過程で、モンスターのクセ(判定の甘さ)を把握して不安要素(である突進等の攻撃が出来なくなるモーションへの派生)を殺し続け、完璧なパターンが出来上がるようにシミュレーションしていく。


「不用意にバックジャンプブレス連発しやがって・・・あんの糞レウス(#^ω^)ビキビキ」ではなくて、そもそもバックジャンプブレスをさせない立ち回りを探求して、攻撃が出来なくなるいわゆる糞モーションを繰り出されないゾーンでの立ち位置をキープし続けるのが、TAの真骨頂だと思う。



並大抵の努力で成せるモノではない。
よっぽどのモンハン愛がなければ、出来ないコトだと思う。



「この武器(名)が今作強いらしいからこの武器(種)が好きですwだから自分、この武器(種)極めますwww」
なんて言っている人は特に、絶対に踏みにじってはいけない領域だと思う。



・・・。

・・・不肖笛厨。
かつて遠い昔に、半端にTAをかじったコトがあった。


MHP2G当時の狩猟笛には、現在では主力となっている後方攻撃が存在しなかった。
簡単に手数が出せる攻撃モーションは右ぶん回しとスタンプしかなく、比較的モーション値が高い攻撃アクションが集中している各種演奏攻撃も、演奏からの隙が大きい動作からでしか扱うコトができなかった。

今では想像もつかない位、笛という武器が使いにくかった時代だった。

攻撃アクションが限定されていて満足にループができず、演奏に至っては戦闘中は自己強化すら満足に吹けなかった。
笛を使い始めるようにはなっていたが、それでも不便な武器だと感じていた頃・・・。


そんな中、なんの偶然だったか、

・スタンプ以外の攻撃アクションを出した直後にRボタン(演奏開始)を押すと、本来発生するハズの硬直をキャンセルしてそのまま演奏モードへ移行できる
・ハンターから見て左側へアナログスティックを傾けながら△ボタン(右ぶん回し)を押すと、本来は右ぶん回しからでしか派生しない左ぶん回しが初段で出せる

この2点の仕様に気がついた。


かの師匠ですら知り得なかったその笛の仕様に気がついてからは、目が見えて被弾と狩猟時間が減少した。
(取説にも載っていなかったのと、元々彼は笛をメインでは使っていなかったのもありますが)

早期クリアを目指す為に、PTでもふっ飛ばし判定があるスタンプを多用していた立ち回りから一転して、演奏攻撃を軸にしたふっ飛ばさない笛の立ち回りを模索するようになった。

立ち回りを自分のモノにするのに、どれ程の時間がかかったのかは、分からない。
悩んで、悩んで、悩み抜いて―――ひたすら試行錯誤を繰り返して。


そうしてやっと、師匠に笛のTAで勝てるようになった時は、すごく嬉しかった。


そんな楽しい日々が、ずっと続くんだろうと、―――そう思い込んでいた。


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・・・しかし、いつものように挑んだそのTAの翌日―――彼はアドパの世界から姿を消した。


普段から暫くINが出来なくなりそうな状況になると、必ず事前に断りを入れる。そんなマメな方だった。

考えにくいけど、急に忙しい案件が降りてきてメールも出来ない状況なんだろうなぁ・・・と思い、当初はあまり気にも留めていなかった。

「レラさんの装備をみて、私もステキな見た目装備が思いついたんでね♪明日お披露目するから楽しみにしといてw」
そんなコトを言っていた彼が、急にモンハンに、ゲームに飽きるとは思えなかった。
あの日からただの一度のメールもなく、ログ履歴も更新されないままとなっている彼のPS3(アドパ)・・・。

彼との再会を待ち続ける日々が始まった、瞬間だった。





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・・・それから暫く、笛厨の自惚れた日々が続いた。


道場破りのようにアドパで建ててあったTA部屋へ入り、色々なハンターの腕前を物色した。

そして彼から学んだ武器の扱い方を、お互いに切磋琢磨しながら築き上げていった努力の証を、これ見よがしに曝け出した。

テンプレ装備じゃないから~と、弱い武器を担いでいるから~と。
バカにするハンターの鼻っ面をTAで片っ端から圧し折ってきた。


そんな日々で得たのはちっぽけな優越感。
それに反するように、目に見えて肥大して息苦しくなっていく、圧倒的な疎外感・・・。


・・・ふと、辺りを見渡せば、かつて一緒に遊んでいたフレさんとも疎遠になっていた。
自分でもどうすればいいのか、全く分からなくなっていた。

モンハンが、嫌いになりそうだった。


・・・思えば、長くモンハンというゲームで遊んでいるが、この時期ほどフレさんが出来なかった頃はなかったように思う。
いや、あの荒れていた約半年間で、親しくなった方(フレさん)は―――、だった。

当時の自分でも、その時にしでかしていた行為が、屑そのものだったコトだけは、ハッキリと自覚していた。
そのままでは絶対にイケないというコトも、頭の中では充分に分かっていた。



ただ笛厨は、出会いと別れを繰り返していく日々に、平然としていられるような強い人間ではなかった・・・。
再会が出来る可能性が完全な0になってしまう現実に、耐えられなかった。


おそらく笛厨は、人が良すぎたんだと思う。(もちろん侮辱の意味で)
頭ではもう会えないのだと分かっていても、「もしかしたら・・・」とどこかで思ってしまう位に面倒くさい、寂しがり屋なんだと思う。


しかし、どんな経緯であれTAという行為そのものを侮辱した笛厨には、TAに真剣に取り組まれている方々の前でTAをする資格などない。



だから笛厨は、TAから足を洗った。
かつてしでかした行為で、自分の最も尊敬するハンターとの努力を踏みにじったから・・・。


笛厨の立ち回りは既に、テメーだけのモノではなくなっていた。

最悪なモーションを全く想定していない、無謀でしかない攻撃を繰り返していた笛厨の立ち回りは、常に最悪を想定して被弾を最小限に抑えていた、かつての彼の立ち回りの色に少しずつ染まっていた。


―――以来、早く倒すのではなく、どうしたら被弾を最小限に抑えてプレイが出来るのかを意識するようになった。

その立ち回りを意識する過程で

・「丁寧にスタンを取ってPTの火力に貢献する。」
・「攻撃力強化【大】以上に生存スキルの旋律を優先して、クエストの成功率を引き上げる。」
・「スキルに頼らなくてもクリア出来るような立ち回りを研究する。」


色々な目標に派生して、生まれていった。


そして目標を心に刻み、納得がいくまで限界に挑んで、テメーを常に戒めてきた。
それが、今の笛厨としてのプレイスタイルだ。

己が犯した、過ちを戒める為に。
尊敬する彼の立ち回りの正しさを証明する為に。


PTプレイが大好きだった師匠。
見た目とスキル(快適さ)の両立を意識した装備を考えるのが好きだった彼。
どんなに余裕がなくてもモンスターを冷静に分析し、PTのコトも観察する優雅さを保ち続けた一人のランサー。
無愛想だったけど、誰よりも優しかった、そんなお節介な親友―――

帰らぬ彼(師匠)の分の意志も、笛厨の肩に背負って前へ進んで行こう。

背負った分だけ、人は成長できるのだと信じて―――!



P.S.

「火力縛りたん掘れラージャンスタン取るまで帰れまテン!」

・・・30分以内に10回スタンが取れないコトは、実は最初から分かっていた。
ただテメーの限界に挑むのに、これ程適切な挑戦はないだろうとも思っていた。

だから、ほんの少しのちゃめっけ成分をプラスして、挑んでみましたっ///

端から見れば、ただのどMなHENTAIさん☆に見えるのかもしれませんが・・・。
今の笛ちゃんには限界に近い3スタン―――これを上回るようになれば、とりあえず幻の罰ゲームは一区切りにしたいと思いますw


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